日本の水の硬度分類とは【軟水や硬水】
硬度とは
硬度は、水に微量含まれるカルシウム (Ca) やマグネシウム (Mg) の質量をある方法で表現したものです。
本質的には質量濃度(質量/体積)ですが、1種類の塩に換算して質量濃度(質量/体積)で表されます。
この硬度が低い水を「軟水」、高い水を「硬水」と呼びます。
一般的に、日本では軟水が多い傾向にありますが、ヨーロッパの水はほとんどが硬水となっています。
これは、河川の流域面積が関係しており、下線の領域面積が大きいほど、ミネラルが溶解して硬度が上がる傾向にあります。
また、硬水は日本人の口には合わないとされ、水道水の硬度は100以下に抑えられていることが多くなっています。
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水の硬度分類
名称 | 軟水 | 中軟水(中硬水) | 硬水 | 超硬水 |
---|---|---|---|---|
硬度 (mg/L) | 0-60 | 61-120 | 121-180 | 181≦ |
硬度 (mmol/L) | 0-0.60 | 0.61-1.20 | 1.21-1.80 | 1.81≦ |
硬度 (dGH/°dH) | 0-3.37 | 3.38-6.74 | 6.75-10.11 | 10.12≦ |
硬度 (gpg) | 0-3.50 | 3.56-7.01 | 7.06-10.51 | 10.57≦ |
硬度 (ppm) | <60 | 60-120 | 120-180 | 180< |
ミネラルウォーターの硬度
フランスの有名なミネラルウォーターであるエビアン (Evian) やヴィッテル (Vittel) の硬度は300を超え、WHOの基準では「非常な硬水」に属します。
ちなみに、同じフランスのミネラルウォーターでも、ボルヴィック (Volvic) は軟水です。
この軟水は赤ちゃんのミルク作り、お茶やだし汁などに適していて、硬水はミネラルウォーターの名の通り、ミネラル分の補給、また灰汁(あく)を析出しやすい為、昆布のグルタミン酸や鰹節のイノシン酸の抽出を阻害するので和食には適さず、灰汁の出る料理に適しています。
ちなみに、酒造では醸造過程で硬水を使用するとミネラルが酵母の働きを活発にしてアルコール発酵が速く進むので硬水で造れば醗酵の進んだ辛口の酒になり、反対に、軟水を使用するとミネラルが少ないため酵母の働きが低調になり発酵がなかなか進まないので醗酵の緩い甘口の酒に仕上がります。